HOME > 新技術をいかに既存技術へ適用するか【燃焼への適用】 > CO2低減、NOx削減を同時実現する 「超微粒子水噴霧燃焼」技術
CO2とNOxを同時に削減しボイラー燃焼改善への適用
1.理想的な燃焼と排ガスの関係
CO2が少なく、NOxも少ない、過剰空気も少ないという理想的な燃焼を可能にしたのが、「超微粒子水噴霧燃焼」技術です。
理想的な燃焼は、空気比1.0の燃焼です。
理想的な燃焼は、空気比1.0の燃焼です。
その時に、燃焼温度が最高となり、効率が最大となります。
NOxは、燃焼温度が880℃を超えると、発生量が増加します。
従って、従来の燃焼技術では理想的な燃焼をすると、CO2が少なく、NOxが多くなります。
2.既存ボイラーの燃焼
既存のボイラー燃焼技術は、きれいな燃焼をするために、
高い圧力で、ノズルの小さな穴から燃料油を噴射して、
細かな油の粒の霧をつくり、その周りからの空気を取入れて、
燃料と空気を混合する燃焼をしています。
この燃焼では、火炎の中心部の空気が不足して、ススが出ます。
そのため空気を多く送り、燃料を多く使用し、CO2は上昇します。
空気を少なくして、理想的な空気比に、近づけて行くと、燃焼温度が
上がり、NOxが高くなります。
上がり、NOxが高くなります。
このCO2とNOxの関係は、
NOxを削減すると、CO2の排出が増加し、
CO2を削減すると、NOxが増加する、
トレードオフの関係にあります。
従って、現在の燃焼は、空気比をある程度高い状態にして、
燃焼温度を抑えて、NOxを規制値以下にしているのが現状です。
燃焼温度を抑えて、NOxを規制値以下にしているのが現状です。
この様なNOxとCO2の関係に対して、その削減が限界にあると考えられている既存の燃焼を改善して、省エネも達成するのが、提案の新技術です。
3.新技術の適用でどのように改善されるか
新技術は、噴霧された火炎中心部の「燃焼空気不足部へ空気供給」できるよう工夫された多流体ノズルバーナー構造です。多流体ノズルバーナーだから可能な機能として、燃焼時に水を噴出する所謂「水噴霧燃焼」することで、微細な燃料油と水と空気の混ざった、「完全燃焼する気液混合噴霧束」が作り出されます。
この霧は旋回流動火炎を形成するよう、ノズル構造を工夫していますので、火炎旋回により、燃料・空気・水の3流体混合気を更に均一化させ、ゆっくりと流動する燃焼火炎を生成します。
この事が功を奏し、火炎外周空気の巻込みが効率よく巻込まれて、燃料と空気との気液混合を益々促進して完全燃焼を可能としています。
以上の様な、多流体バーナー用特殊ノズルの構造と、燃料油・空気・水を自由に調整できる燃焼用多流体任意制御特性を持った新バーナーでは、ボイラーで石油を完全燃焼をさせながら、燃焼温度は水の効果を得て880℃を大きくは超えず、空気比を理想空気比に近い1.1以下にしても燃焼温度が上がらず、きれいな燃焼が実現できます。
NOx・CO2のトレードオフ関係改善策としては、低空気比燃焼を目指した新バーナー技術は水噴霧燃焼が可能であり、燃焼火炎に含有する水成分が低温完全燃焼促進に作用し、CO2とNOxを同時に削減することができ、トレードオフ関係の改善が出来ました。
また、省エネを図るために、ゆっくりと流動する完全燃焼火炎を生成できますので、伝熱面に時間をかけて作用させ、省エネを図っています。
この様な、新らたな技術を、完成できたことで、
「ボイラーの省エネが図れ、NOxとCO2同時削減」を実現します。