HOME > 新技術をいかに既存技術へ適用するか【燃焼への適用】 > クリーン燃焼エンジン、低圧噴霧エンジン、希薄燃焼エンジン開発が可能な「超微粒子水噴霧燃焼」技術

エンジンへの新技術適用

1.既存のエンジン燃焼

次世代型クリーンエンジンを可能にする「超微粒子水噴霧燃焼」技術を紹介します。
ディーゼルエンジン排ガス対策は、国を挙げて取り組んでいるテーマで
す。
エンジンの温室効果ガス排出削減に対する技術開発方向は、

燃料噴射圧力を上げて、燃料噴霧を微細化して点火爆発し易くする
方向に向かっています。
具体的な研究開発テーマ設定は、
①PMはエンジンの高圧噴霧で完全燃焼させて抑制
②NOxは排ガス再循環と後処理(還元処理)で削減・除去
③CO2は電子制御で高効率燃焼させて省エネを図る
この様な国内状況の中で、マツダは低圧縮噴霧燃焼技術で新エンジンを発表してきています。

2.新技術の適用について

新技術は、燃料と水と空気を同時に噴出することで多流体ノズルバーナーに必要な超微細な燃焼噴霧束を素早く形成する技術です。
この時の噴出圧力は、極めて低圧力噴出でも微細な噴霧が形成できます。
この新技術の「燃料と水を同時噴霧」という機能を、エンジンのインジェクションに応用すると、水の冷却力、気化膨張力を活用した水噴霧エンジンとして新たな領域を確立することが可能となり、ガソリン燃料のディーゼルエンジンとしてもこの水噴霧ノズルをインジェクションに利用することで可能性が見えてきます。
また、この新技術の「短時間で燃料・空気を完全混合できる」という機能を活用すると、低圧噴霧で超微細な完全燃焼噴霧束を形成することが可能になりますので、その結果エンジン燃焼室の燃焼ガスが均一分布となりますので、希薄燃焼(高空気利用率燃焼、空気比燃焼)クリーンディーゼルエンジン、水噴霧エンジンを実現する新分野の可能性が広がります。
この新技術は多くの分野に適用可能な技術ですので、水噴霧燃焼ノズルバーナーのエンジンへの適用の面で技術提供が出来ると考えています。
高圧雰囲気の燃料室という従来の発想を変えて、水噴霧燃焼ノズルを使うことにより、燃料噴射圧力を低圧にしても点火爆発することが可能であり、水噴霧が高温水蒸気膨張力を利用できることにより燃焼爆発促進がなされ、更に水噴霧で低温燃焼となるエンジン冷却効果を発揮できることになります。この理想が実現可能なエンジン燃焼用噴霧ノズル所謂エンジンインジェクターはこの特許技術しかなく、水噴霧エンジン開発のための技術です。
研究開発実務に携わっている方々は、新たな発想に対して「そんなバカなことは出来るはずがない」という思いで新提案の否定から入らずに、従来の経験にこだわることを捨てて、次世代エンジン開発へチャレンジする姿勢を持つことが、100年ぶりの技術開発となるであろう、水噴霧により低圧噴霧でもエンジン燃焼室内で燃料を完全燃焼させCO2とNOx同時削減したエンジン排ガス改善・次世代クリーンエンジン・高空気利用率クリーン燃焼エンジン・スーパークリーンエンジンという研究開発を成功させる課題ではないかと考えます。

自動車は電気自動車への道を進もうとしていますが、大型貨物用エンジン、建設機械用エンジン、船舶用エンジン等の領域ではディーゼルエンジンは必要であろうと考えます。ディーゼルエンジン未来像(将来像)に向かって、関係者が新たな発想で研究開発への取り組みをすることを期待します。

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