開発技術の新規性と特徴
【核となる技術】
この特徴があることで、燃焼噴霧形成に重要な燃料噴霧束が自由に制御可能となり、従来の空気不足部分である燃焼火炎の中心部に十分な空気を供給できることが可能となる。更に気体と液体という密度の大きく異なるものを素早く微細化できる効果が発揮でき、燃料を高圧力で噴出しなくても、低圧噴霧で燃料と空気の完全混合が達成できることとなった。
【既存技術との差異】
省エネルギー・低NOx・低CO2を図るために核となるのが、燃料を噴霧する特殊ノズルの構造である。
この特殊ノズルは、燃料のほかに、空気や水などを3つの流路で流し、其々を個別に制御しながら、1個のノズルで噴射することを実現している。更にそれぞれの流路(流体)を個別に制御できることにより、気体と液体の様に密度が大きく異なるものを均一に分散、混合して噴射することが可能となった。
この特徴があることで、燃焼噴霧形成に重要な燃料噴霧束が自由に制御可能となり、従来の空気不足部分である燃焼火炎の中心部に十分な空気を供給できることが可能となる。更に気体と液体という密度の大きく異なるものを素早く微細化できる効果が発揮でき、燃料を高圧力で噴出しなくても、低圧噴霧で燃料と空気の完全混合が達成できることとなった。
この特殊ノズルを用いたバーナー(「3流路ノズルバーナー」又は「3流体ノズルバーナー」、「多流路ノズルバーナー」、「多流体ノズルバーナー」と呼ぶ)は、「燃料の完全燃焼」と「熱交換器における熱伝達の制御」によって、「省エネ・CO2排出量削減」と「NOx発生量の削減」を実現するものです。
この多流路ノズルバーナーでは、燃料と空気に加えて水も導入することで、水の蒸発による体積膨張を利用して、燃料の分散・混合をノズルからの噴射圧力に頼ることなく制御が可能となった。このことにより、緩やかな火炎でありながら、水蒸気混合で良質な旋回流火炎となり、周囲の空気を巻き込み、燃料を完全燃焼させることができ、しかもススが発生しないので熱交換器における熱伝達効率の向上も実現している。
【既存技術との差異】
既存のボイラー燃焼技術は、きれいな燃焼をするために、
高い圧力で、ノズルの小さな穴から燃料油を噴射して、
細かな油の粒の霧をつくり、その周りからの空気を取入れて、
燃料と空気を混合する燃焼をしています。
この燃焼では、火炎の中心部の空気が不足して、ススが出ます。
そのため空気を多く送り、燃料を多く使用し、CO2は上昇します。
空気を少なくして、理想的な空気比に、近づけて行くと、燃焼温度が
上がり、NOxが高くなります。
上がり、NOxが高くなります。
このCO2とNOxの関係は、
NOxを削減すると、CO2の排出が増加し、
CO2を削減すると、NOxが増加する、
トレードオフの関係にあります。
従って、現在の燃焼は、空気比をある程度高い状態にして、
燃焼温度を抑えて、NOxを規制値以下にしているのが現状です。
燃焼温度を抑えて、NOxを規制値以下にしているのが現状です。
この様なNOxとCO2の関係に対して、その削減が限界にあると考えられており、研究開発は停止状態にあるのが既存の燃焼技術です。